Fantiaという動画やコンテンツを販売するwebサイトのプラットフォームがあります。
取り組んでおられる方からご相談をいただいたことがありますので整理しておきます。
(Fantiaのサイトはとらのあなが運営しています。以下の内容はヘルプページの補足的内容です)
Fantiaの売上はいつ確定して入金になるか
Fantiaにはクリエイター向け(販売事業者向け)にヘルプページが充実しています。
売上料金はどのように振り込まれますか?(Fantiaのヘルプページ)
こちらを見ていただくといろいろと疑問としてはわかるかと思いますが会計上の計上の仕方については書いていませんので補足してみます。
ヘルプページによると売上の確定は翌月10日とのことです。
8月分の売上は9月10日の23:59までに集計されて確認できます。(販売数が多いなどの場合には時間を要するらしく23:59までに、ということのようです)
ですので、このタイミングで前月の売上計上をすることができますが日付としては8月分の売上ですから
8/31 (未収金)/(売上)330,000円 8月分Fantia売上
で計上しておけば大丈夫です。
では入金のタイミングはというと、翌月10日から25日までに自分で振込以来の申請が必要です。
この申請をしない場合にはFantia側に売上代金がプールされます。
手元に売上代金が入ってきていないので計上しなくていいと考えているクリエイターのかたを見かけますが、翌月10日の時点で売上が確定しており、手元に入ってきているかどうかは売上計上とは関係がないので(現金主義を申請している場合を除きます)、毎月売上計上の処理は必要です。
またとらコインというポイントで売上代金を一部受け取る方法もありますがこれも確定した売上の金額は変わらず、それを振り込んでもらうかポイントで受け取るかの違いだけなので売上金額に影響がありません。
振り込み申請をすると翌々月10日に振り込まれます。この際には振込手数料330円が引かれるという記載がヘルプページにあります。
よって帳簿付けをする際には(プラットフォーム手数料はここではいったん無視します)
10/10 (普通預金)329,670円(未収金)330,000円 8月分Fantia売上入金
(手数料) 330円 振込手数料
または
10/10 (普通預金)330,000円(未収金)330,000円 8月分Fantia売上入金
(手数料) 330円(普通預金) 330円 振込手数料
という内容で入金時の処理をします。
Fantiaの売上は源泉徴収税の対象?
またよくご質問いただくこととして源泉徴収されているかどうか振込金額から判断できない、とおっしゃる方がいます。
ヘルプページを参照すると源泉徴収税の対象ではないということなので、源泉所得税は天引きされていません。
源泉徴収税は発生しますか?(Fantiaのヘルプページ)
これはFantia内で販売しているものがファンクラブの会員権やコンテンツだからだと考えられます。
いや、売上から10%引かれて入金されている!とおっしゃる方もいて、それ自体は間違いないのですがその10%差し引かれているのは後段でお伝えするプラットフォーム手数料です。
源泉所得税ではないので間違えないようにしましょう。
経費関係は?
作品や動画などのコンテンツを作成する費用に加えて、専用の衣装などがあればそういうものも経費になると考えられます。
またプラットフォーム手数料が
ファンクラブ会員費・商品販売代金から10.0%
実写カテゴリの場合は13%
ライブ配信のチケット代は30%
が差し引かれます。
良くいただくご質問として振込入金された後の金額を売上として計上していることがあるのですがそれは間違いです。
会計には総額主義の原則といって相殺して計上しないというルールがあります。
売上は手数料が引かれる前の金額を計上し、手数料はその差し引かれる金額を計上する必要があります。
仮に300,000円の売上だとして、プラットフォーム手数料が10%の場合には30,000円です。
相殺処理をしてしまうと300,000円-30,000円=270,000円という計上になるため、これではなく売上300,000円、手数料30,000円としましょう。
まとめ
Fantiaの売上計上やよくあるご質問について整理してみました。
受け取っていないから売上計上しない、ということはありませんし源泉徴収税もありませんので注意して帳簿付け、経理処理をしましょう。
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