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遺産分割を検討する際に気を付けること

遺産分割を検討するさいの注意点

相続税申告においても遺産分割協議は税額等に影響を及ぼすことから注意をして見ることが多いです。

既に分割協議が終わっていてあとは相続税申告だけという状態でのご依頼のケースもあれば、税金のことも含めて分け方が決まっていない状態でのご依頼もあります。

遺産分割を検討する際に気を付けることを整理しておきます。

目次

遺産分割協議に使う金額

遺産分割協議を検討する際には材料として財産の価額がベースになります。

この財産の金額についてはどの価額を使っても相続人同士で合意があればよいです。

相続税申告がある場合には相続開始を知った日における相続税評価額を使うことが自然と多くなりますが、必ずその金額を使わなければいけない、というわけではないということです。(説明を簡略にするため「相続開始を知った日」はこの後は「お亡くなりになった日」と表現します)

お亡くなりになった日から半年後の価額を使うということも想定できます。

例えば上場株式をたくさんお持ちの方の場合には相続税評価額そのものが4つの価額を使うことになります。

亡くなった日の終値、その亡くなった日を含む月の終値平均、その前月の終値平均、その前々月の終値平均です。

場合によっては亡くなった日よりも2か月前の価額平均を使うことになるのです。

遺産分割協議までに上場株式であれば当然値動きがあります。

相続税の計算上もこの値動きを考慮できないか、という要望が定期的に出されているのですが、価格変動があるものについては一定時点を決めてこの日の価額を使う、ということも検討しておきたいところです。

上場株式を遺産分割する際にはどの時点の価額を使うのか、亡くなった日の価額を使って著しく有利不利がでないか、というのは検討してみましょう。

また路線価評価をする不動産でも似たようなことが起こり得ます。

いまはものすごく土地の価額が上がっているわけではないですが去年と今年で価額が結構違うみたいなことも土地の大きさによってはあります。

11月から12月に亡くなった方の場合にはその年の路線価を使いますが申告期限は来年なわけです。

翌年の7月には通常路線価が出ますのでそれを見てみたときに価額の上下動が大きい場合には、分割協議をどの価額を使うかで有利不利がでてくることもあり、検討することがあります。

また相続税申告があるため財産評価は行いますがその価額を使って申告することは必要ですが遺産分割協議は別です。

一物四価とも言われる土地ですからどの価額を使うかというのは一考する価値はあります。

実際に分ける際

評価額と今の価額との差額というのを前段ではお伝えしましたが、現預金でも同じことが起こり得ます。

亡くなった日に預金口座を凍結されると思っている方がいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。

むしろ亡くなった日にすぐに凍結されることのほうが稀です。

通常は、残高証明書を取得するためなどで金融機関に連絡してはじめて口座凍結の処置がとられます。

つまり、亡くなった日から口座凍結までの間に引き出しをできる状態だということです。

葬儀費用などそれなりにかかりますので亡くなった方の口座から引き出すこともあるでしょう。

また他にも引き落しのものがあったり、反対に年金などが入金されている場合もあります。

よって残高証明書=亡くなった日で取得して相続税申告書に計上するのですが、その金額と実際に引き出せる状態になったときの金額とに差額が生じ得るということです。

出入りがある場合には相続税計算上の金額と、実際にてもとに入ってくる金額との差額があることを相続人のかたには説明するようにしています。

また相続税計算上は亡くなった日の金額で計上しているのでその金額に対して相続税がかかっていることも重ねてお伝えしていて、想定していた金額と違う、ということを避けるようにしています。

特に代償分割金を交付する内容で遺産分割を考える場合には注意が必要です。

解約時の金額と代償分割金との間に差異が出ることも考えられるからです。

この辺りは実際に解約する際の金額を通帳で確認したり、出入りがないか、現金も手元に残っている分がないかなど丁寧に確認しましょう。

まとめ

遺産分割協議の内容は相続税に大きく影響しますので税務シミュレーションを参考にすることはよくあります。

そのあとの実際の分け方を考えるとき、また分けるときの実際の金額までフォローアップできるとより安心感をもっていただけるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

京都市南区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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