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記帳指導を受ける際の注意点

記帳指導

こんにちは、若ハゲ税理士ジンノです。

事業者さん向けに記帳指導というものが案内されることがあります。商工会議所や税務署が主体となって事業者さんの記帳(帳簿付け)について指導しますという内容です。

記帳指導とはどういうものか、また受けるときの注意点などをお伝えします。

 

目次

記帳指導とは

記帳指導とは文字通り記帳を指導するということが目的の内容です。

記帳は帳簿付けのことで複式簿記により仕訳帳、総勘定元帳を整えていき決算ひいては確定申告をするために事業者が最初に取り組むことのひとつです。

 

帳簿をつけるというとむかしはそれこそ文房具屋さんで元帳や仕訳帳、その他現金出納帳や預金出納帳、売掛帳などを手書きしていました。いまは会計ソフトを使うことが多いです。

 

その帳簿の付け方は勉強する機会がなかなかなく、義務教育でも習いませんし大学に行っていても科目を選択していなければ触れる機会がないです。

 

そういった帳簿の付け方を指導するサービスを受けることで決算から確定申告までを自分で完結してもらおうというのが趣旨になっています。

 

商工会議所や税務署で申し込むことができます。では誰が指導にくるかと言うと税理士が委託を受ける形で指導を行います。

 

どの税理士がよいかというのは選べません。また申し込みをしても自分が記帳指導の対象になるかは申し込みが多い場合には当たらない可能性もあるようです。

 

記帳指導はだいたい9月から確定申告時期の2月にかけて行われることが多く、税務署から税理士が委託を受けてひとりの税理士が複数の担当を持つことになります。

 

コロナ禍以前は会計ソフトを指定して集合形式でおこなう記帳指導もありましたがいまは個別指導のみとなっていることが多いです。

 

記帳指導の対象になったらまず税務署等から連絡があり、〇〇税理士が担当になりましたという通知があります。

 

その後は税理士とのやり取りを月一回をベースに積み重ねていきます。

以前対面式により直接面と向かっての記帳指導が多かったようですがいまはWeb会議システムを利用した方式が感染症対策もあって推奨されています。

 

記帳指導を受けるときの注意点

記帳指導を受けるときには税務署や商工会議所から注意事項等の連絡がありますが改めて指導にあたる税理士側からみたときの注意点を整理しておきます。

 

自分でやることが多い

指導というと固いイメージがありますがアドバイザー的な立ち位置となります。

 

税理士側で入力をしたり資料の整理をしたり、ということはできませんのでご自身でやっていただくことになります。

 

入力のやり方や資料の整理のしかた、勘定科目をどれにするのがよいか、そういったことについてこうしたほうがいいとか、こうしてみてはどうか、ということをお伝えすることはできます。

 

ご自身で帳簿付けをすることが大前提になっていますので税理士側にそれを期待するのは少し方向性が違ってきます。

 

自分で帳簿付けから決算、申告までを完結することのサポートを受けるのが記帳指導ということをアタマの片隅に置いておきましょう。

 

マイナンバーカード方式で確定申告をしようと思うのであればマイナンバーカードをまずは作ってきてもらうことになりますし、ID/パスワード方式で申告するなら税務署でIDを取得してもらうことになります。

 

事業者さんの代わりにこちらで行うことは記帳指導においてはできませんので自分でやることになる、という点はご理解をいただきたいところです。

 

自分で決めることも多い

例えば現状で会計ソフトを使っていない場合にどういうものを使ったらいいかわからない方もいらっしゃるでしょう。

 

それこそ会計ソフトはいろんなものがありますし使い方もそれぞれ独特な部分があります。

 

こういった場合、税理士側からこういうものを使ってみてはどうか、という選択肢を示すことはできますが最終的には決めていただくことになります。

 

決めていただかないと帳簿付けも出来ませんのでご自身で決める必要があります。

 

また確定申告をする際にもマイナンバーカードでやるのかID/パスワード方式でやるのか、それとも印刷をして郵送提出するのか税務署に行って提出をするのか。

 

いろんなことについて選択肢を提示されメリットやデメリットなどの説明がありますが、税理士が代理するわけではないので自分で決める事柄は多いです。

 

わからないことを整理しておく

大体月に1回のペースで面談をすることになるのですがその際にお願いしたことができていないことがあります。

 

そういうこともあるかと思うのですがやっていただくことをしてもらわないと税理士側としても何もできない可能性があります。

 

ご自身で帳簿を進めていくなかでわからないことが出てくると思うのですがそれをきちんと整理して面談の時に聞いてもらえるとスムーズに進みます。

 

少なくとも帳簿をつけることをコツコツやっておいてもらわないとこちらでチェックをして間違いを探すこともできません。

 

コミュニケーションが大切

帳簿付けそのものは今後も事業をする限りは続けていくことになります。最初が肝心でやはりこの記帳指導の時間を大切に捉えてほしいと考えています。

 

ご自身がどういうことに不安や心配を感じているのか、それを解消するにはどうすればよいか。

 

担当する税理士と短い時間でコミュニケーションを取り信頼関係を築くのは難しいかもしれませんが、コミュニケーションが取れないと余計に難しくなります。

 

合う合わないももちろんあるかと思いますがはじめの一歩の段階で知識を得つつ確定申告までの流れを把握していきましょう。

 

まとめ

記帳指導について税理士側の立場でこういうことに注意してやっていきたいなということをまとめてみました。

基本的にやっていただくことが多いのでコツコツやっていただくに限ります。ポイントをおさえつつしっかりサポートをしていきます。

 

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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