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自筆遺言を作成するときの注意点

自筆遺言の注意点

こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

遺言にはいくつか種類があり、自筆遺言と公正証書遺言はポピュラーです。

法務局での自筆遺言の預り制度も始まっており、より自筆遺言を選択する方が増えてくると考えられています。

手軽なのは自筆遺言ですが作成するときにいくつか注意点があります。

 

目次

書式に則っているか

まず第一に書式に則っているか、というのは大事なポイントです。自筆遺言の場合は自分でいま書くことができるというのが手軽さの大きな要因ですが、民法に定める書式に厳格に則っている必要があります。

 

例えば事例として自筆遺言に記載する日付ですが、10月吉日などとすると日を特定できないのでせっかく書いた遺言が無効になってしまいます。

 

他にも押印に使用する印鑑はシャチハタは不可だったり、間違って記載した部分を訂正する方法も決まっています。

 

このように厳格な遺言の作成様式が定められているのは偽造や改ざん等を防ぐためでもあり、そのために自筆遺言の場合には家庭裁判所での検認が必要です。

 

今年から法務局でも自筆遺言を預かってもらう制度が始まり、この制度を利用している自筆遺言の場合には家庭裁判所での検認は不要です。

 

他にも財産目録をパソコンで作成することが認められたり自筆遺言の方式が少し緩和されています。

 

遺言を書いたら財産を使ってはいけないとか、書き直しができない、と考えている方がいらっしゃいますが、そんなことは全くありません。

 

亡くなった時点の財産をその遺言に従って遺産分けしますし、お気持ちが変わったら遺言の書き直しも出来ます。

 

遺言はご自分で作成することはもちろんできますが、出来上がったものが正しく問題ないかは弁護士や司法書士に内容を確認して貰うのが安心です。

 

もし相続税がかかりそうということでしたら財産の分け方で大きく税金のかかり方が変わるので税理士にも一度ご相談いただいたほうがよいでしょう。

 

ご高齢の場合

遺言をのこそうと考えている方でご高齢の方は別の注意点が必要です。それは認知症やその疑いがないかどうか、ということ。

 

高齢化社会が進み、全ての人にこの認知症のリスクは付きまとっていると言われています。他人事ではないということです。

 

例えば認知症が進んでしまっている状態で書いたと思われる自筆遺言が出てきたとします。この遺言は果たして有効なのでしょうか?相続人の中に財産の分け方に不満があるひとがいたらこのような問題が顕在化してきます。

 

こうなったときにもし万が一遺言が無効だと裁判所で判断されると、せっかくの意思が尊重されなくなってしまいます。

 

遺言の無効を申し立てられそうな可能性が少しでもある場合には自筆遺言ではなく公正証書遺言という形で公証人のサポートを受けることも視野に入れましょう。

 

とはいっても自筆遺言で残したいという場合には、例えば弁護士立ち合いのもと作成したり、医師から診察してもらって診断書を取ったり、作成の場面で録音録画をしておいたり、ということも有効になります。

 

認知症と一言で言ってもその症状にはもちろん個人差があるでしょうし、日中のうちでもハッキリしている時とぼんやりしている時と波があるそうです。

 

こういった可能性がある場合には必ず専門家のサポートを受けての遺言作成を検討しましょう。

自筆遺言にはお手軽・取り組みやすいという側面がありますが、その反対には間違いやすい・無効になる可能性、が常に潜んでいます。

 

まとめ

遺言を書くと縁起が悪いと耳にすることがありますが、少なくとも私の周りで遺言を書いて後悔した人はいません。

 

遺言を書くととても大きな安心が得られます。後顧の憂いがない、とでもいいましょうか。一旦一安心ということですね。

一度、ご自身が遺言をのこすかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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