おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
いろんな方の事業を拝見する立場にありますが、残念ながら赤字になってしまうことももちろんあります。
もし自分の事業が赤字になってしまったらどうしたらいいか。私自身のテーマでもあります。
赤字がずっと続くと事業を継続することも難しくなりますので続けないための対策を考えてみましょう。
経費を見直す
経費を見直しましょうとよく聞くかもしれませんがこの場合における経費とは固定費と呼ばれるものがメインになります。
固定費とは毎月一定額でかかるものであったり、売上の多い少ないにかかわらず毎月一定額かかるような費用のことを指します。
例えば店舗があるビジネスの場合には店舗のテナント料はお店が空いていようともしまっていようともかかる費用になりますので固定費です。
飲食店であれば食事やお酒などを提供する際の原価というものがありますが、こういうものは売上が増えれば比例して増えますし、売上が減ってしまえば比例していることになります。
このような売上に連動して増えたり減ったりする費用のことを固定費に対して変動費と呼びます。
経費を見直す際には固定費をメインで見ることをまずはオススメしていてそれはなぜかと言うと、知らないうちに増えているのが固定費だからです。
最近は色んなものがサブスクリプションとか月額定額という形で提供されていますが、実はあまり利用していないということもあるのではないでしょうか。
サブスクリプションというのは巧妙な仕組みで月4回利用しても月1回利用しても同じ金額の場合があります。
例えば毎月1万円だとしてお得に感じたのでサブスクリプションをして月何回でも使えるようにしたとします。
月に4回利用すれば単価計算をすると2,500円です。月に1回利用するとすれば1万円になります。
仮に月額定額制ではなくて都度の利用料が3,000円だとすると、月に2回から3回利用の場合と比べれば都度利用の方がお得な計算になります。
最初に契約するときは月4回使うなと思っていても時間が経つにつれて状況が変わってきて実は月に1回しか使っていないということもあり得るわけです。
経費を見直す際には金額そのものもそうですが、月額定額制のサービスや利用頻度に応じて費用が変わる種類のものについても確認しておいた方が良いです。
単発利用の方がお得だったみたいな事は結果としてよくあります。
毎月確認するのは難しいので例えば半年に一回とか決算が終わったら元帳をめくるという作業は大切な経費見直しのきっかけになります。
もし従業員がいるような事業の形態であれば、社長1人が経費を使っているわけではないでしょうから無駄な支出がないかを見直す良いタイミングです。
その際には従業員を責めるということではなく何でこれが必要なんだろうかという確認をまずはすると。
その上で必要があるかどうかを確認して続けるかどうかを社長が判断すればよいでしょう。
売上を分析する
経費の見直しと一緒に行いたいのが売上の分析です。
いくら経費を減らしても売上が増えなければ赤字が続く可能性がありますのでどのような売上を現時点で得られているのかを確認する必要があります。
金額もそうですが金額だけではなくそういえば品目があれば何が一番売れているのか。その売れている品目どれくらい原価がかかっているのか確認をしていきましょう。
サービス業であれば従業員や自分の時間単価をベースにしたり、モノを売る事業であれば原材料費の変動や外注費がどれぐらいかかっているのかなども併せて確認すると見えてくることがあります。
この時に何を確認したいかと言うと何個売れたかではなくてどれくらい利益が出ているかという点です。
例えば100円のものを売っているとして、原価が80円ですと一個売ると20円の利益という単純計算ができます。
他のアイテムとして例えば200円のもので、原価が150円ですと一個売ると50円の利益になります。
個数で見てしまうと同じ一個でしかありませんが一つのものから得られる利益を見ることで何を売った方が自分のビジネスにとって有利になるか、より利益になるかという視点を持ちましょう。
その上で何をいくらで売るか、という見直しのキッカケにします。
売上を分散する
売上を分散すると書いてもイメージがつきづらいかもしれませんが私の場合で言うと、税理士業の中でも法人や個人事業主顧問業と相続業務、スポット相談というふうに分散しています。
今でも税理士の顧問業務をメインに考えている税理士さんは多いですが私の場合は相続については前職の経験があるので得意にしているのと、スポット相談は単発で相談したいフリーランスの方向けに提供しています。
ちょっとだけ税金や会計のことについて聞きたいという方は税理士に相談しづらい部分があってそれについてどうにかしたいなという思いもありスポット相談という形をとっています。
売上と言ってもこのように分散することができるので自分が得意なことがあればそういうことを提供したり、一つのことだけに偏らないようにすることが重要です。
もっと言うと税理士業にこだわらなくてもいいと考えています。セミナーで話すことを仕事にしたり執筆を仕事にするということも売上分散の一環です。
一つのことにこだわるというのも大切ですがこだわりすぎないというのも重要で、特に売上については一つに依存してしまう形になると何かあった時に影響が大きくなってしまいます。
リスク分散のつもりで売上を分散する意識でみると良いかなと。
投資するにしてもリターンを見込めるけどリスクが高いものと、リターンは低いけれどリスクが低いものを組み合わせるのが良いとされています。
自分の時間をどこに投資するかによって売上の分類が変わってきますがどういう風に自分の事業を運営していきたいか、売上を分散するという視点で考えるとまた違った見方ができます。
まとめ
経費や売上を定期的に見直すためには自分の事業の数字に興味を持つことが大事です。
会計というのはただ税金を計算するためだけにあるわけではないので有効活用するために丁寧に貴重や経理作業をしていく必要があります。
赤字が続いてると現実逃避したくなる気持ちもわかりますがしっかり事業を見直ししないとまた来年も赤字ということになりかねません。
しんどいかもしれませんが一度しっかりとを見直すことをお勧めしています。