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相続対策を始めるために相続税の試算をしておくことの重要性

どの方向に進むか決めるために

京都の若ハゲ税理士ジンノです。

相続対策を始めるときに何から手を付けて良いか分からないという方は意外と多いです。自宅以外に不動産をお持ちの方ですと有効活用したいなと考えるのはごく自然なこと。

でも、いきなり何か相続対策をと焦ってやるよりも、まずは相続税の試算をすることをオススメしています。

なぜかというと、現在地を確認してから出発しないと目的地に到着できないからです。

ご自身のいる場所とどの方向性にいくかという地図を描くためにも相続税の試算が重要である理由を解説します。

 

目次

相続税の特徴

相続税の計算をする際の大きな特徴として3つピックアップしてみます。

 

一つ目の特徴は相続税を納める時には金銭一時納付が原則ということです。金銭一時納付とは、税金をお金で一括で納める必要があると理解してください。

 

相続税には延納や物納といった相続税特有の納税方法がありますが、延納や物納をする時には財産が分れていることが大前提で、なおかつ利息がかかるケースがあることを理解しておくことも必要です。

 

手続きも煩雑である上に利息がかかる可能性があるのであれば可能な限り金銭で納付しておきたいところです。金銭で納付することができるか、納税資金が足りているかそこは確認しておく必要があるでしょう。

 

現預金はないけれど有価証券を売却して納税に充てるという心づもりの方も時折いらっしゃいますが、株式を納税に充てようとすると売りたい時に売れないのが株式でありまた株価というのはこちらでコントロールできませんので、その点注意が必要です。

 

二つ目の特徴として、財産の分け方によって相続税は大きく変わる可能性があるということです。

 

2020年4月から配偶者居住権の創設により、財産の分け方によって税金が大きく変わるということの影響が大きくなりつつあります。

誰が何を相続するか、これにより相続税は大きく変わる可能性があるというのは相続税の大きな特徴です。

 

三つめの特徴としては、税金だけが正解=ゴールというわけではないということです。

どういうことかと言うと、相続においては税金が高くなっても納得できる財産の分け方であればそれでいいというご家族の方も多くいらっしゃいます。

 

家族の数だけ答えがあるのが相続なのですが、お元気なうちにご本人が納得できる分け方を考えてそれを相続人の方にお伝えしておく、皆さんが納得した形であれば税金が多少高くても払えるのであればそれで良いと考える方もいます。

この辺りをご相談でお話することもあるのですが、 やはり大事なのは今いくらぐらい相続税を払う必要があるのか、それを把握することが第一歩です。

相続対策の3STEPのその前に

以前の記事でも相続対策は3ステップがあってその順番を守って相続対策をしていきましょうとお伝えしたことがあります。

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納税対策、分割対策、そして最後に節税対策、この順番が大事だと私は考えています。

 

この順番で対策をしていこうと思うとまず最初に確認すべきは今の時点で相続税がいくらかかりそうかということを把握することです。

 

地図があっても自分がどこにいるかわからなければ進む方向は分かりません。

同じように相続対策もご自身がどの方向に進んでいくべきか決めるために現在地を確認しておく必要があります。

 

相続対策のご相談で面談の際には、何かこういう対策をやりたいんだけどとおっしゃられる方も多いので必ず

「その相続対策を実行されてどれくらい税金が安くなる見込みか今の時点で把握していますか?」とお伺いしています。

 

相続対策をしたいかたの頭の中ではある程度まとまっていることもあるのでしょうけれどそれを実際の数字にしてご家族皆で共有できていないと、その相続対策が家族に及ぼす影響を納得して受け入れることができません。

 

最初にお伝えしたようにご家族さんの納得感というのはやはり相続対策を実行していく上で非常に大切です。

 

ご本人の頭の中だけではなくご自身にとって何を大切にしたいか、どの方向に相続を持っていきたいか、この点をご家族でしっかり話し合っておくことが円満な相続を迎えるために必要な準備のひとつです。

 

贈与をしたりアパートを建てたりいろんな対策はあるのですが、相続対策というのはやはりそれなりにエネルギーを使うことも多いですし、税金が払えるぐらいいま手元に現金があるのであれば無理して相続対策をしたくないという結論に至るかたも中にはいらっしゃいます。

 

それはやはり数字という客観的な指標をもっていろんな判断をしていくからで、感覚と感情に流されてしまうとやはり皆さんが納得しづらいと、日々相続に携わっていると感じます。

 

まずは相続税の試算をしてみて実際のところ今どんな状況なのか自分がどこの場所に立っているのか確認してみてはどうでしょうか。

 

確定申告を毎年しておられるようなかたで税理士さんとお付き合いがあるという方でしたら、一度その税理士さんに相談してみるのもひとつです。

 

その上で納得できる提案なり試算なりがえられないようでしたら、改めてご自身の要望に合う税理士さんを探してみるというステップを踏んでいきましょう。

まとめ

円満に相続を迎えようとするとある程度ご家族さんの中で情報共有というのは必要で、対策をするにしてもなぜこれをするのか説明があった方が実際に実行した時にも納得しやすいです。

 

相続税の試算をすることで客観的な数字を判断材料に出来ますので、一度ご相談してみてはいかがかなというのが私からの提案です。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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